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小田急10000形ロマンスカーは小田急線開業60周年を記念して製造された車両で、昭和62年から平成元年まで計4編成が製造されました。7000形「LSE」の基本的構造を踏まえながら、斬新なカラーリング、スタイリングを採用しロマンスカーのイメージを一新させました。フルハイデッカーの客室からは、ワイドなパノラマを楽しむことができます。しかし、この構造が災いし、近年の交通バリアフリー法施行に伴い一部を運用離脱させることになりました。そのため、50000形VSEが誕生するとともに2編成(10021F、10061F)が4両編成に短縮の上で長野電鉄に譲渡されました。現在、長野電鉄で特急ゆけむりとして活躍中です。小田急に残った編成のうちスリット写真のこの10041F編成は川崎重工業が製造したものですが、平成23年6月になり運用を離脱し、その後解体されたようです。この作品は、平成21年12月から翌22年2月にかけて開催された広島市現代美術館の特別展「一人快芸術」に出展された作品のひとつで、A4ロール紙に印刷された長さ6mの作品は作者の自信作のひとつです。さて、その後、小田急で残っている10000形は10001Fの1編成のみとなりましたが、小田急電鉄では平成23年12月になってこのHiSE車が平成24年3月16日をもって引退するという発表を行いました。そして平成24年3月16日にラストランが行われ、小田急ロマンスカー10000形(HiSE車)は小田急からすべて無くなりました。平成20年3月 伊勢原付近で撮影 |