JR東日本の通勤形電車209系500番台は、車体の軽量化、低コスト化を図りながら、車体幅を150mm拡大させたワイドボディで平成10年に中央・総武線の103系の置換用車両として登場しました。後のE231系の基本となった車両です。京浜東北線には平成12年に2編成(ウラ80、81)が習志野電車区から浦和電車区に転属となり、平成13年1月より運用が開始されました。さらに平成19年3月までに3本の編成(ウラ82〜84)が追加転入しています。京浜東北線では平成20年秋からE233系の投入が始まり、209系0番台は平成22年1月までに全車廃車になりましたが、この209系500番台はそれ以前に京葉線に配転になりました。209系0番台の側面行き先表示板は電動式方向幕ですが、この500番台ではLED表示器を採用しています。E231系の側面LED表示は駅間で一定の速度以上になると走行中に消えてしまいますが、この500番台は消えないようです。E231系の撮影では見えなかった側面LED表示がこの209系500番台では見えています。側面LED表示はこのスリット写真では読めないかもしれませんが、「快速 大船」と「京浜東北線」を交互に表示しています。さてここでスリットカメラの撮影ならではの、面白い現象について気がつきました。このスリット写真では先頭車両と最後尾の車両とでは撮影画像に約10秒ほど時間差があります。つまりこの表示は3秒ごとに切り替わっているようで、そのことは1号車5、6、7号車が「京浜東北線」の表示で、2、3、4号車と8、9、10号車が「快速 大船」の表示になっているのが見えることからわかります。平成19年1月撮影