「山手線特集」の企画について

  京浜東北線ついては、その沿線に住んで長い間撮影しているので、209系が引退するときに今まで撮影した京浜東北線の車両のスリット画像を集めて「京浜東北線特集」なるものをHP上に立ち上げ、数多くの作品を掲載してきました。その点、山手線では、昔から撮影する場所がほとんどなかったのですが、やっと探し当てた撮影地が新大久保駅付近で、その場所に平成12年から現在まで累計10回ぐらい撮影に行っておりました。撮影回数としてはそれほど少ないわけではないのですが、同一場所、同一形式の車両ばかり撮っていましたから、HPには電車の種類が少ないことからあまりアップしておりませんでした。最近では数年後の駅のホームドア化を目指して昨年中に6扉車の4扉車化へ入れ替えが終了したということで撮影に行っております。
 そのようなことで山手線の205系については今まで結構撮影してはいたものの、撮りっぱなしで撮影した編成などあまり把握していなかったのですが、画像をフィルムネガのまま死蔵してしまうのは忍びないので、京浜東北線に倣って「山手線特集」なるものを作るために年末からいろいろ作業をしておりました。

 そんな中、昨年の東日本大震災で仙石線に配属された元山手線の車両が被災したという話は以前から聞いていたのですが、山手線の205系のスリット写真について前述のとおり詳細を把握していなかったので、まさか被災車両をスリット写真で撮影しているとは思っておりませんでしたが、JR電車編成表などの書籍やインターネットで調べている過程で転属した205系の編成表と元の山手線の車両番号を知ることができたので、撮影した編成との関係を追跡することが出来ました。
 さらに調べたところ、元山手線の転属先についていろいろな情報が出ていることがわかりましたが、インターネットに掲載されている写真は相変わらず斜め前方から撮影した編成の写真のみで、編成中の車両単位で撮影されたものは見られませんでした。そこでスリット写真を使えば、編成単位で連結されている車両ごとに転属先を表示でき、視覚的に面白いのではないかと思い、今回の「山手線特集」を企画しました。